当初は10月末に予定されていた山行だった。是非とも参加したかったが都合が悪く見送っていた。 ところが台風接近でこれが中止・延期となった。おかげで僕らも参加できるプログラムになった。 シェルパ(山の旅企画室)の山行だ。山上は紅葉が終わっていた。天気も曇天が多く、よかったとは言えない。 けれど雨はなかったし、剣山では晩秋の落ちついた四国山地の風情をたのしむことができた。 もう一つ、石鎚山といえば「鎖」だ。「二ノ鎖」だけだったが登れた。鎖や岩場が濡れていた悪条件を考えると大満足だ。 前日、11/12の夕方に鹿児島を出発、熊本で午後7時すぎに同地からの参加者と合流、「連山」バスに乗り換えて再出発。 途中甘木インターで福岡からの参加者ともいっしょになって大分自動車道を東に走る。 九四フェリー(当然とはいえ、考えるとちょっと面白い名前だ)は午後11時35分臼杵発、午前2時八幡浜着。初めて乗った。 フェリーはエスカレーターもついていてなかなか立派だ。きれいだったし、横にもなれ2時間くらいぐっすり寝た。 四国は松山自動車道、徳島自動車道をこれまた東へ東へと走る。僕だけでなくみんなもほとんど寝ていたと思う。 四国はちっちゃな島なのに、四国山地はどうしてどうしてとても山奥深い。美馬(みま)インターを降りてからが大変。 さすがに舗装はされているものの、46kmもくねくねとした細い離合も難しい山道を行く。 ドラーバーで今回サブリーダー役の大吉さんが真っ暗闇の中を。 運転好きの人にはどうってことないのかもしれないが、僕などには考えられない。感心!の一語だ。 さて、夜が明け、午前6時半、剣山登山口の「見ノ越」に着く。 四国の山はこのように山に着くまでが大変だ。鹿児島からはざっと14時間もかかっている。 初日の山=剣山は名前とは大違い、じつに優しい山だった。 では、剣山・石鎚山の写真をお楽しみください。 2010/11/22 たっちゃん |
↑ 6:57 見ノ越(みのこし)の神社の石段が登山口 |
↑ 7:09 見ノ越の標高は1400m。 高いところはとうに紅葉も終わり、落葉している。 |
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↑ 7:56 リフト西島駅のとなり。ここは標高1700m。標高差は約300m。1時間近く登ってきた。 ヨコウチさん、青い帽子、お似合い! 娘さんからのプレゼントというのが憎い! 左奥は三嶺(みうね)、標高1893m。これから度々登場 |
↑ 8:14 ピンク色にポーっと赤くなっている |
↑ 8:18 枯れ草も黄金色に。きれいだ |
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↑ 8:24 標高1800m地点。三嶺(みうね)が真ん中に。その右手に石鎚連峰が浮かんでいる(下の写真は望遠で拡大) |
↑ 明日登る石鎚山は左端から二つ目くらいだと思うが、確かとは断言できない。相当離れている。 それに比べて、中ほどから右手の山はかなり手前にあると思う。 |
↑ 8:50 2時間弱で登ってきた。山頂部はこのように特にやさしい感じだ |
↑ 東の山並み。四国山地は東西に相当な規模だ |
↑ 8:55 リーダーのハマちゃん、サブ役の大吉さんはみんなのカメラで撮影係。16人中鹿児島からは5人。 標識の通り剣山は標高1955m。明日登る石鎚山に次ぐ西日本第2の高峰だ。けど、見ノ越からの標高差は550mほどだから、楽。 登山道も硬いところがなく、やさしかった。 |
↑ ヨコウチさんだったでしょうか、イイ写真を撮っていただきありがとうございました。 |
↑ 上の写真の中央部、三嶺山頂(1893m)と雲海に浮かぶ石鎚連峰 |
↑ 9:37 下りは途中まで上りとは別コース |
↑ 9:51 僕らは乗らなかったけど、このリフトで上がってくると、 ここからたった45分で山頂に立てる。 でも、立派に「日本百名山!」の一つ |
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↑ 11:18 高度を下げると黄葉がきれいだった 道の駅のレストランで昼食後、 今回の山行のメイン・石鎚山の登山口(西ノ川)に向かう |
↑ 15:55 標高430m。ロープウェイ・山麓下谷(さんろくしもだに)駅にて。 ロープウェイは全長1814m。わずか7分30秒で、標高1280mの山頂成就(さんちょうじょうじゅ)駅(左上)まで運んでくれる。 石鎚山全体が神社でもあって、山頂には「頂上社」、中腹には「成就社」がある。 これからロープウェイで上がっていくのだが、中腹なのに、なぜか「山頂成就」駅という。 「昔は山頂へは鎖を登って行くしかなかった。その険しい山頂成就を祈願したところだからこそ」、そう言うんだと思うが・・・ |
↑ 16:03 ロープウェイ・ゴンドラより |
↑ 16:34 山頂成就駅を降りて、20分ほどで成就社、旅館に。 鳥居の向こう(写真中央)に石鎚山が見える。 右から弥山(みせん)1974m、天狗岳1982m、南尖鋒 |
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↑社殿に入っていくと・・・ (この写真中央が右の写真のようになっていて・・・) |
↑ やはり弥山、天狗岳、南尖鋒が見え、 拝めるようになっている。うまくできている。 |
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↑ 写真は5:18 成就社、旅館は4:06に出発。 |
↑ 6:00 まだ夜が明けていない。フラッシュ撮影 |
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↑ 6:01 やはりフラッシュ撮影。右上と同じ「夜明かし峠」にて。 その昔、もちろんロープウェイもなく、日帰りで登ることなど できなかった。それゆえ、ここで夜明けを待ったのだと思う。 僕らも待った(「休憩中」というよりかっこいい)。 ハマちゃんは携帯で下山口(土小屋)から登ってくる大吉さんと通話中 |
↑ 6:25 夜が明け、いよいよめざす石鎚山が眼前に。 右手は弥山(みせん、1974m)、左手が最高峰の天狗岳(1982m)。 暗くて危険だったためすでに「試しの鎖」はパス! 「一ノ鎖」もパスして「二ノ鎖」に向かう |
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↑ 6:42 東に瓶ヶ森(かめがもり・1896m)が雲間から顔を少し出してくれた。 |
↑ 6:50 「行くぞ!」 気合を入れて、「二ノ鎖」小屋を出発 |
↑ 6:54 計65mもの「二ノ鎖」。数日前に降った雪がとけ、 岩場も鎖も濡れていて冷たい。相当な斜度だ。 ハマちゃんがトップ、僕との間に二番手にトモちゃん |
↑ 7:02 「あれっ、トップのハマちゃんが下っている?」 下から熊本のTさんが助けを求めたからだ。 |
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↑ 7:04 Tさんがハマちゃんについて登ってくる 7:07 ハマちゃんの指示通りに足を運ぶよう Tさんが上になってもらった。鎖にはところどころ 写真のように足を入れる三角の鎖もあった → |
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↑ 7:11 「二ノ鎖」を半分以上登ってきて、みなさん楽しそう! ゆとりの表情か。笑顔もいっぱい! |
↑ 7:11 同時刻。それが一転して、この緊張感! いったいどうしたんだ?! |
「二ノ鎖」には1ヶ所だけ、足場をとりようもない、 鎖をつかんだ手や腕の力だけで自分の身体を引き上げなければならないところがあった。 そこで、Tさんがギブアップ。無理はしないほうがいい。 上から引っ張り上げる提案もあったが、ハマちゃんは安全を期し、いっしょに降り巻き道に回った。 |
↑ 7:21 ガスもかかってきた。左から二人目は 鹿児島のベテラン、ヒラヤさんです |
↑ この1枚と下の2枚の計3枚は福岡の久保さんの写真です。 この日、この岩場、この鎖場で、久保さんは上から トモちゃんをいっぱい励ましてくれました。 |
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↑ おかげさまでトモちゃんと僕は「二ノ鎖」の難所をクリア! この笑顔です。ありがとうございました。→ |
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↑7:35 まもなく「二ノ鎖」もおしまい。出口近く |
↑ 7:36 巻き道に出てきた |
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↑ 7:53 「三ノ鎖」の取り付きのところ。 久保さんは上ってみたかったでしょうね。 |
↑ 7:54 「三ノ鎖」は石鎚山一番の難所。ガスも濃くなってきた。 上が見えないし、濡れていてとても危険! 「三ノ鎖」は全員取り止め! 残念!ではなく、笑顔にほっとした気持ちが・・・ |
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↑ 8:30 弥山(みせん、1974m)山頂にて。みなさん、ガスに負けないイイ笑顔! いい写真だね〜 |
↑ 11/3に閉じたそうです。 |
↑ この下は断崖絶壁なんでしょうが、まったく見えません。 そこで弥山の向かいの最高点・天狗岳(1982m)もパス! |
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↑ 8:40 下山始めています。 ところどころアイスバーンで滑る。注意! |
↑ 9:02 成就(左)土小屋(右)の分岐にて。 大吉さん語り始めると輪ができる。 ちょっとした「寄席」の雰囲気。 歩きながらでも面白い話が続く! |
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↑ 9:13 土小屋に向かっている |
↑ 10:11 だいぶガスが晴れてきた |
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↑ 下山途中、久保さんがイイ写真を撮ってくれました。 槍ヶ岳のときもありがとうございました。 |
↑ 11:01 土小屋登山口に下りてきた。ヨコウチさん、撮影ありがとうございました。 左の案内板でいうと、この日未明、右上(北東方向)の成就社をスタートして、 弥山登頂後、右下(南東方向)の土小屋に下山してきた。 これから昼食をとって、左下(南西)方向に石鎚スカイラインを下る。 |
↑ 12:26 石鎚スカイラインを標高600mくらいのところまで下りてきた。 曇天でも素晴らしい紅葉だ。 |
↑ 同上時刻。面河渓(おもがけい)入り口。 ここから始まる石鎚山登山、標高差1400m、上り5時間の面河コースもあるとのこと。 |
↑ 12:37 道路脇に「もみじロード」という看板があった。確かに・・・ |
↑ 14:46 八幡浜14:35発のフェリーに乗る |
↑ 16:55 臼杵港。着予定時刻は17:00ちょうど。 |
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午後11時前に鹿児島にもどってきました 今回もとても楽しかった山旅でした。 |
最終更新: 2012.4.24
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