TOPページ → 学生レポートから<争いのもとに正義あり>
![]() ![]() 写真はもちろんアンパンマン、そしてバイキンマンです。 2008年1月10日、木曜日2時限の「仮説実験授業U」のなかで、 法文学部人文学科1年のUさんがプレゼンテーションをおこなったときに みんなに見せてくれました。 Uさんは 板倉聖宣『発想法かるた』(仮説社、1992年)について、 事前に次のレポートを提出していましたので、 ここで写真とあわせて紹介させていただきます。 アンパンマン、バイキンマンは、<争いの元に正義あり>の説明のところに登場します。 私たちは、何かと「常識」と呼ばれるものにとらわれて生きています。 そのため、ものには様々な見方ができるということを忘れているように思えるのです。 今まで単に「常識」としてくくられていたことを覆すきっかけになったのが、板倉聖宣さんの『発想法かるた』という本でした。 この本は、板倉さん自身が作ったことわざ・格言に対して説明されているだけでなく、有名なことわざ・格言を板倉さんの視点で解説されています。 この本を読んで興味をもった、いくつかのことわざ・格言についての感想や、身近な例を書いていきたいと思います。 <満員バス 乗ってしまえば 「もう押すな」> 電車やバスで通学しているときに、このことわざ・格言とあてはまる光景を見ることがあります。 自分が乗る時には「もっと奥につめて!まだ入るでしょ?」と言っている人も、自分が乗ってしまえば「もうのりきれないのだから、押さないで」と言うのです。 板倉さんはこのことを「立場が変わると主張が変わる」と指摘しています。 例えば、某県知事が出馬したとき「お笑い芸人をしていた人が県知事をするなんて、そんなに政治をなめてもらうと困る」と言っていた人が、知事の支持率や改革を見て、「あの人だからできるのよね。話は上手だし、人気はあるし、素晴らしい」と、全く逆の主張をしていたのです。 立場が変われば主張が変わるわかりやすい例だと思います。 <争いの元に正義あり> 争いというのは、もともと正義の主張のぶつかり合いが原因でおこるものです。 つまり、自分が正しいと考えることがきっかけとなっているのです。 子供たちに人気のアニメ「アンパンマン」でも同じことが考えられます。 私も幼いころは、正義=アンパンマン 悪=バイキンマンだと信じていました。 しかし、大学生になった今改めて考えてみると、バイキンマンにも正義の主張ができるのです。なぜかと言えば、バイキンは清潔なものを嫌います。 だから、街を汚し、バイキンが住みやすい環境を作ることがバイキンマン側の立場としてみれば正義なのです。 その視点で見ると、自分の主張を正義としてバイキンの住みやすい環境を壊し、さらには「アンパンチ」という一種の暴力行為に及ぶアンパンマンのほうが悪と考えることもできるのです。 「争いの元に正義あり」ということわざ・格言に出会っていなければ、このことに気づくことはできなかったのではないかと思います。 <三人寄れば文殊の智恵> これは昔からあることわざで、凡人でも三人集まれば文殊くらいの知恵が出せるものだという意味です。 しかし、「馬鹿が三人集まっても…」とネガティブに考えられるのが最近の教育だと板倉さんは指摘しています。 今までは私も「凡人が集まっても仕方がない」と考えていました。 しかし、前期に「たの授」をうけて、この考えが覆されました。 様々な人の意見を聞けば聞くほど、納得させられる意見やおもしろいと思える意見に出会えたからです。 自分一人の考えだけでは確かに凡人の知恵かもしれませんが、人が多ければ多いほど、素晴らしい知恵がだせるのだということを学びました。 『発想法かるた』には、ここで紹介したことわざ・格言以外にも様々な素晴らしいものがたくさんあります。 人間は一人一人違った考えがあり、そのどれもが素晴らしいということを知るきっかけにもなりました。 板倉さんの言葉を借りるなら、「ちっぽけな人間 すばらしき人間」です。 今後は一つの意見にとらわれず、様々な角度から物事を見ていこうと思います。 |
Last updated: 2008.2.28
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