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   「教育学1」の評価・感想とベスト3!
       ─ 2005年度前期 ─


講義の最終回(第13回、7月11日)に、授業全体を通しての評価をお願いし、感想文を書いてもらいました。「教育学1・ベスト3!」のアンケート結果もあわせて、期末試験のとき(7月25日)にプリント配布しました。


プリントは、現物を縮小コピーした感想文やイラストなど、手書きでとても味わいがあります。その点、ワープロでは趣きに欠けます。が、読みやすくもあり、なによりも内容がすばらしいので、このホームページでも紹介させていただきます。
(プリントの余りがありますので、現物が欲しい方は、遠慮なくメールしてください)


まず、「教育学1」の授業が「たのしかった」かどうか、また「ためになった」かどうか、いわゆる「たの度」と「ため度」ですが、多人数の授業(アンケート回答者・計224人)にもかかわらず、いずれもとても高い評価でした。


「たの度」

 5 とてもたのしかった     88人
 4 たのしかった        127人
 3 どちらとも言えない       8人
 2 つまらなかった         0人
 1 まったくつまらなかった    1人


「ため度」

 5 とてもためになった     114人
 4 ためになった           97人
 3 どちらとも言えない       12人
 2 ためにならなかった      1人
 1 まったくためにならなかった 0人
           (他に記入忘れが3人)


数字で表される評価もさることながら、学生諸君一人ひとりがそれぞれの思いで綴ってくれた感想文はすばらしく、大学でたのしい授業に今後とも力を入れていこうと思っている僕には大変な励みになります。


ここには11人分を紹介しますが(プリントは17人分)、それぞれに見出しをつけてみたところ、手前味噌ですが、「教育学1」の授業内容がとても充実していたことを再確認することができます。


これは、もちろん、僕の独力でできたことではなく、板倉聖宣さんの「仮説実験授業」があればこそのことでした。


後に紹介する「教育学1・ベスト3!」にも明かですが、板倉さんだけではなく、小原茂巳さんの「たのしい生活指導」の考え方や実践、中一夫さんの「指揮者のミス」や「少年犯罪」についての授業プラン、出口陽正さんの「図形と証明」、遠藤郁夫さんや佐藤重範さんが作成したビデオ教材、その他「楽知ん研」のグッズなどなど、仮説実験授業研究会の会員諸氏の研究成果のおかげです。


ここでみなさんにお礼を申し上げます。


では、学生諸君の感想文にご注目ください。



驚きが確信に変わった

この授業を受ける前までは、大きく教育に対して誤解していた気がする。いかに生徒に授業の内容を分かってもらうことばかりを考えていた。しかし、その前にいかに生徒に授業を楽しんでもらうかが大切だということに気がついた。

そんなみんなが楽しむ授業には、成績がいい子、まじめな子、ひっこみじあんな子、不良の子などというものは関係ない。大事なのは、そんな一人一人のいいところを発見し、尊重すること。そうすれば、生徒との関係はいい関係。そんなこんなで生徒は、授業の内容を楽しむという活動のなかで理解していく。

内沢さんの授業は、「あっ」と驚くようなことの連続で、あきることがなかった。そして、その驚きは確信に変わって、自分の将来にきっと役立つような気がする。



教師の一番の喜びは生徒が楽しく学んでくれること

「教育学1」を受講して感じたことは、“学ぶ”ということは強制ではなく、受け身になってはならないということだ。生徒一人一人が意欲を持って積極的に授業に参加してこそ、“学ぶ”意味があるのだと思う。

教師は、生徒に無理に嫌な授業を受けさせてはいけない。生徒が自ら授業に参加してくれるような授業を提供しなければいけない。「生徒が楽しんで、積極的に学んでくれることが、教師の一番の喜びである」ということを私は常に頭に入れておきたい。「○○しろ!」「○○だめ!」など命令口調の教師にはなりたくない。なぜなら、生徒に授業を提供するというサービス業であり、生徒はお客様なのだから。私だって、生徒との関係が良いほうが、教職を楽しめる!

この講義は本当にためになったと思う。今までは、生徒より教師のほうがずーっと偉いと思っていた。しかし、このような考えでは教育はできないのだ。
☆「星に願いを」の演奏、最高でしたッ! 今まで有難うございました。☆



先入観を見事に裏切ってくれた

毎回、毎回、面白い実験や話題が多かったので、退屈する暇がなかったです。しかも楽しいだけじゃなくて、考えさせられる話も多かった(生徒と教師の関係とか)です。教育学って難しそうだな〜・・・という先入観を見事に(いい意味で)裏切ってくれた授業でした。自分が教師になったら是非仮説授業を実践してみようと思います。

あ〜でも唯一心残りなのが今日の授業で風船に触れなかったコトです。すっごく近くまできたんで残念ですね。来年も取りたい授業No.1ですね。単位は欲しいけど・・・



「私って教師に向いているかも」

私は教師になりたくて教育学部に進学してきたのではありませんでした。じつのところ、「私が教師なんてありえない!」と自他ともに認める勉強嫌いだし、子ども嫌いです。そんな気持ちで入学して早4ヵ月弱が経ち、自分のなかで少しずつ変わってきた気持ちがあります。「私ってもしかしたら教師に向いているかも(笑)」。

それはなぜだかは、はっきりと説明できないのですが、内沢さんの講義(教育学1やたの授)を受けて少しずつ教師に対する考えが変わってきたのは事実です。今後、自分の考えがどのように変わるかは全く未知の世界なのですが、もし教師を目指すことになったら、そのときは教育学1の授業(たの授も)を思い出してみたいと思います。

私が選んだベスト1は「生徒の目・教師の目」でしたが、自分が生徒のときに思っていたこと、やっていたことを思い出せば、教師として普通気になってしまうことも気にならないですむかもしれないというのが、とても気に入ったからです。私はいろんな経験を小、中、高としてきたので(自分でいうのもなんですが)、教師になったとき、生徒の気持ちが分かる気がするし、分かりたいと思いました。



具体的にどうすればよいかが分かった

私は将来中学校の教師になりたいと思っているので、毎週この授業をとても楽しみにしていました。教師になったら生徒がねむたくならないような授業をしたいと思っていましたが、具体的にどうすればそんな授業ができるのかわかりませんでした。でも、「たのしい授業」に出会えたことで、それをわかることができました。

ただ教え込もうとするのではなく、教師が子どもの気持ちをよく考え、楽しめる授業をすることで、子どもたちが自然と心を開いてくれる。中学生は難しい時期ですが、反抗は期待の裏返し。短所と思われそうなことうも、見方を変えれば長所になる。・・・

本当にたくさんの大事なことを楽しく学ぶことができました。私が教師として授業をすることになったら、たいへんなことも多いと思うけど、笑顔で授業ができたらいいなあと思っています。内沢さんみたいな先生になりたいです。今日が最後なのはさみしいですけど、がんばってください。ありがとうございました。



物事を別の視点から見る

内沢さんの授業はとてもためになるものばかりであったし、とても楽しかったです。紹介してくれた小原さんの「たのしい教師入門」を、日頃全然本を読まない自分が熱中して読むことができました。最初の授業のとき、皿回しをしてくれたとき、大学の授業ってこんなことするのか!?って、かなり驚きました。とても楽しかったので、一週間のうち、この授業はとても楽しみになりました。

教師になる夢があるので、楽しい授業をすることの楽しさ、大切さを学ぶことができてとてもよかったです。また、「たのしい生活指導」「少年犯罪」の授業では、自分がまったく知らなかった面を知ることができたり、また物事をみる視点において、別な視点からみることがみることができるようになりました。「教育学1」の授業は、本当に楽しい授業でした!



たっちゃんのような授業をしたい

この科目を受講して、私の教育に対する考え方はずいぶん変化した。いままで、小、中、高と指導をうけてきて、先生たちに「ここは改善してほしいよな」と思っていた点がこの授業で題材にされてきた。僕が教育者になって、この授業で学んだことを実際にできたら、生徒たちもとても喜んでくれると思った。僕も将来、内沢たっちゃんのような、生徒たちの心をつかむことができる授業、指導をしていきたいと思っている。この授業はとっても面白くて有意義だった。ありがとう、内沢さん 



今までの考えをくつがえす内容

他の授業ではとても学べないことをたくさん教えていただきました。楽しくておもしろい授業から、まじめな授業まで幅広く学びました。私のなかで、勉強になったのは「ベスト3」にも書きましたが、「虹は七色か」と「少年犯罪」です。どちらも、いままで思っていたことをくつがえす内容でした。「虹は七色か」は、実際は七色には見えず五色に見えて、真実ではないということ。「少年犯罪」は、じつは昔のほうが多かったということである。

このような、今までの自分の考えをくつがえす内容の授業を受けることができて、私はとてもうれしかったです。また、いままで授業はテストのために聞かなきゃいけないって思いながら受けていたのですが、「教育学1」は自発的に聞けました。内沢さんの授業はサイコ〜です♪



「適当だっていいじゃない」

内沢さんの授業を終えて、今はっきりと言えることは、私のなかで、教師という職業に対する考え方が変わったということです。教師はしっかりしてないといけない。きちんと指導しないといけない。そんな考え方を根本的に変えてくれました。

小原さんの本を読んで、内沢さんの話を聞いて、「適当だっていいじゃない」「失敗したって、ダメだと思ったときがシメタ」って、そんな考え方になると、なんだか気持ちが軽くなった感じです。こんな気持ちで生徒とイイ関係で付き合っていけたらい〜なぁ。最後に、本当にありがとうございました。あの楽器の演奏、ステキでした。



ステキな笑顔で「たのしい授業」

この「教育学1」を受講して本当によかったです。毎週とても楽しみでした。私は今まで理科が苦手で、どちらかと言えばキライな科目でした。でも、内沢さんの「吹き矢の力学」や「空気の重さ」の授業を通して、“理科ってこんなにおもしろかったんだな”と思いました。今まで知らなかった、興味深い新たな発見がたくさんあってよかったです。

また、「たのしい生活指導」の授業では、生活指導がただの“厳しさ”だけではなく、“キビしさ”が必要だと思いました。板倉さんや小原さんの話をたくさんしてくれたので、これから教師を目指す人にとって、とてもためになる授業だったと思います。私は水曜日2限に、内沢さんの「たの授」も受講しているのですが、そちらも毎回楽しく受けています。これからも、ステキな笑顔で「たのしい授業」、がんばってください!!



間違った「常識」にとらわれない

私は学校の授業なんて絶対おもしろくないと思っていました。教育学部に入ったけど、教師になる気なんて全くなかったです。でも、この授業を受けたり、必読図書を読んだりしているうちに「教師もいーな」なんて思いはじめてしまいました。もし教師になれたなら、上から「子どもを教育する立場」に立つのではなく、子どもたちと同じ目線で「いっしょになって学んでいける教師」になりたいです。

今の気持ちを忘れないで、間違った「常識」にとらわれないで、がんばりたいと思います。今まで「教師なんて」と思っていた私が内沢さんに負けた感じがありますが・・・(笑)。1年の前期、とても楽しかったです。




教育学1・ベスト3!

「とくに良かった、印象深い授業を3つあげてください。あなたが選ぶ“教育学1・ベスト3!”です」というアンケートも実施しました。全13回の授業のうち同一テーマで複数回おこなったものは一つにして(たのしい生活指導)、10種類の授業から選んでもらったところ、結果は次の通りでした。(ベスト3にあげていた人数の多い順に並べています)


 第1位 「虹は七色か六色か」  105人
 第2位 「指揮者のミス」      103人
 第3位 「少年犯罪は多発化、凶悪化しているか?」 91人
 第4位 「たのしい生活指導」    86人
 第5位 「空気の重さ」        77人
 第6位 「図形と証明」「確率」    61人
 第7位 「生徒の目・教師の目、ドリルもたのしく」 53人
 第8位 「吹き矢の力学」       51人
 第9位 「ビデオ・たのしい授業」  42人
 第10位 「ルソーの教育論」      25人


ほぼ同じ講義内容で半年前(2004年度後期)にも同様のアンケートを実施しています。
順位に若干の変動はあります。たとえば、「空気の重さ」と「吹き矢の力学」を比べると前回は後者のほうが上位でした。「ルソーの教育論」も、もう少し上でした。


今回のアンケートにも「どの授業も良かった」「すべてが印象的だった」「どれもメチャメチャ楽しかったです」などといった記述があり、相対的な順位にはさほど意味がないかもしれません。


が、ひとつの刺激になります。受講生間の話題にもなります。「あー、やっぱりあの授業が一番評判なんだ」とか、逆に「あの授業を押す人は多くないようだけど、とても良かったんじゃない」などと。もし、下位ランクが続くようであれば、僕は、その授業への取り組みを強めていくことになります。


いずれにしても、それぞれの授業が「たのしい」「ためになる」と評価されるのが基本です。


学生のみなさんから、そのように評価される。それが僕の元気の源です。


受講生のみなさん、「教育学1」では毎回(毎週)のように授業評価をしていただき、ありがとうございました。



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